触れるのはキスまで

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「先輩、放課後練習に付き合ってもらえませんか?」 『うん、いいよ』 学校の廊下で偶然顔を合わせると貴女は人懐っこく話しかけてきた 私、鴻上美琴は甲陽台高等学園の元女子バスケ部で彼女は同じバスケ部の後輩木虎愛。 私が部活を引退した後も彼女は主力として活躍している 私の返事が嬉かったのか、貴女は可愛い笑顔を浮かべた 可愛い 大きな瞳に綺麗な長い黒髪、どうしてこんな美少女が私なんかを好きなんだろうと不思議に思う。 「先輩、こっち」 貴女はそう言うと、私のてを引いて誰もいない空き教室に私を誘い入れた 扉に鍵をかけると、ゆっくり貴女は近づいてきて私の頬に手を沿えてキスをしてきた 『・・・・っ』 ソレは少しずつ深くなっていき、貴女の舌が口内に入ってきて私の舌を絡めとる 『・・・・ン・・・・ッ』 「先輩・・・」 声に反応して瞳を開けると、貴女と至近距離で視線が重なった。熱の籠った熱い視線に酷く居たたまれなくなる。 貴女から告白を受けて1年、私は未だに返事を出せないでいる。そうしている内にキスをされるようになり付き合っているわけではないのにと思いながらもキスを拒めないでいる 「先輩、好きです」 『木虎さん・・・・』 貴女は私の体に触れてきてもう1度キスをしょうとしてきた。私がそれを止めようとすると貴女は戸惑ったような表情で私を見てきた 『ダメ、これ以上は』 「あ・・・・ごめんなさい」 貴女は謝るとゆっくり私から離れた 「それじゃあ放課後」 『うん、また後でね』 ごめんなんて、本当は私の台詞なのに 私は何度、貴女にこんな顔をさせるつもりなんだろう
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