プロローグ

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プロローグ

「お鞄をお持ちしましょうか?」  私はベントレーのドアを開け、満面の笑みで社長に尋ねた。 「アーサー!あなたにだけは、このバッグは預けられないわ!」  社長はそう言って後部座席に乗り込んだ。私はお抱え運転手、社長は決して私に鞄を預けない。それをわかっていて、社長と私はこのやりとりを楽しんでいるのだ。飽きもせず、あの時からずっと。
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