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8:人見知り
私は人見知りが激しい子だった。
初めての人とどう話せばいいのかわからない。
前述の通り、初めてのもの、こと、に対する恐怖というものが強かったものだから、初めて会う人というのも、恐怖の対象だった。
初めての人は何を考えているかわからない。だから、私に対して悪いことをしてくるかもしれないし、嫌なことを言ってくるかもしれない。
そう思っていた。
特に年上の人や、大人は怖かった。
絶対私は嫌われると何故か思い込んでいたのである。
これにも少し理由がある。
私自身目付きがあまり良くなかったのだ。
目が悪いから、目を細めてみることが多かったし、もともと きついつり目で周りから嫌がられたり、怖がられたりしていたのだ。
周りから
「嫌なことを考えていそう」
「その目付き、気に食わない」
「何その目」
だなんてよく言われていたものだから、自然と自己肯定感も下がり、周りの人間は全て怖いものだと思い込んでしまっていた。
少し話は逸れるが、そんな関係もあって、私は創作の際につり目で目つきが悪いキャラクターを出すことが多いのである。
そしてそのキャラクター達は目が理由で周りから迫害されることが多い。
気になる方がいたら、連載中の
「うたかたの言の葉、はらり」
などを読んでいただけるとありがたい。
この作品も主人公が、自分の親、そして自分自身の目によって周りから嫌われ、避けられ、友達がいないのである。
そしてそんな主人公と自分を重ね合わせている……のかもしれない。
私自身きっと周りから嫌われていたし、実際友達も少なかった。
自分と主人公を重ね合わせることで、悲しかった思い出や悔しかった思い出を昇華させようとしているのかもしれない。
残念なことに、目つきが悪いのは変わっていないらしく、(生まれつきのつり目ももちろんのこと) 未だに周りから怖いと言われる。
以前、学校の授業で他己分析、というのをしたことがある。
他人からの客観的な評価を得るものである。長所、短所を書かれるのだが、私は短所として「顔が怖い」「目が怖い」と書かれていた。
正直こればかりは生まれ持ったものであるし直すことは出来ない。悪口じゃないか、と思ってしまった。
そんなこともあって、私は他人が少し怖いのである。
きっと自分に敵意を向けているだろう、と思うから。
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