ブッダ・ロココ・ブランコ

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そんなわけで18歳一人暮らし仏壇ありの生活が始まった。一度は化粧台として受け入れたのだからいまらさちょっと名称が変わったくらいなんのことはない。そもそもそんなに繊細な人間でもない。 しかし一つだけ気になるのはこの仏壇にはかつて誰が入っていたのかということ。品物自体は傷みも少ないしそこまで年代物ということはなさそうだ。死んで買って売って。そんなに拝まれることもなくその役目を終えたのだろう。普通に考えると拝む人もまた長くなかったということか。あるいは買ってからもう少しシックな仏壇らしい仏壇にしようと早々に買い替えたのか。仏だって転居してもいいだろう。その場合許可とか儀式とかいるのだろうか。 再び調べるとどうやら仏壇の買い替え自体はそう珍しいことでもないようだ。古くなった仏壇は業者が供養するらしく「魂抜き」という行為が必要らしい。ゴーストバスターズみたいに背中に背負った掃除機型の機械で吸い上げるのを想像したが実際には至ってシンプルに読経だという。というか処分だけじゃなくて引っ越しなどで移動させる時も必要とか出てきた。あとたっけぇ。処分に数万かかるとかなんで格安で売っていたのかよく分かった。呪いのアイテムみたいだ。いや呪いは失礼か。南無南無。 どうにもマナー講師的商法な気がしなくもないが冠婚葬祭のそういう儀式をどこまでないがしろにしていいのかは18歳の手に余る。魂抜きをしている場合はただの家具として扱えるようだがそれをどう証明するのか。呼んで返事が無ければ魂抜けてますとはなるまい。
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