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一通り口付けが終わると、千晶はひと段落したと思ったのか仰向けになった。
「まだですよ?」
そう意地悪に言うと、佳澄は下のズボンに手をかけた。
下の痣はもちろんのこと、千晶の中心にもまだ触れていない。
ゆっくりとズボンを下ろす。
露わになった大腿部の痣にも口付ける。
一体どんな風に力を込めればここまでの痣が出来るのか。どうして愛する妻をこんなに痛めつけることができるのか。何故これを愛と呼ぶのか。
佳澄には疑問しか浮かばなかった。
膝上から中心に向かって口付けを重ねる。
佳澄が中心に近づいて来ることを察し、千晶は少し緊張した。だがそこに恐怖は無く、佳澄に対する信頼と心地良さがあった。
暗がりで見えないが、予想するに中心はきっと出来上がっている。
中心の一歩手前というところで口付けを止め、指で布の上から触れた。
思った通りそこはぐっしょりと濡れ、直に触れられるのを待っているかのようだった。
佳澄は自身も既に濡れていることを自覚していたが、いざ触れると一層の興奮が募りさらに何かが分泌されるのを感じた。
千晶の布地に手をかける。だがその時、千晶の手が彼女に残された唯一の布地を掴んだ。
脱がせるなという抵抗だろうか。
可愛らしく思う。
「わかりました」
ニヤリと笑って手を離す。
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