慰めを

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「あなたがこの恋に立ち向かうことは·····残念ながらとても難しいことよ」 佳澄の肩が震えた。 「でも、それはあなたが悪いからじゃない」 佳澄を強く抱き寄せる。 「あなたは、まだ若すぎるのよ」 セリはこのように複雑な想いを持ち、運命に翻弄された人間をたくさん見てきた。でも、その中でも佳澄は群を抜いて若い。 「もし私があなたと同じ状況に立たされたなら、抜け出すことができるかもしれない」 「だったら·····」 「でも、それじゃダメなの。私があなたにそれを教えてもあなたはきっとそれを受け入れられないわ」 佳澄が目を伏せた。 きっとそんなことは佳澄が一番わかっているのだ。 でも、それをわかってもどうすることもできない。 「人にはそれぞれの経験があって、何かにぶつかったときには自分の経験がそこから救ってくれる」 「···············」 「あなたには、今のあなたを救ってあげられるだけの経験が無いのよ」 残酷なようでこれが真実なのだ。 佳澄が静かに嗚咽を漏らし始めた。その背中を優しくさする。 「私には、今のあなたに与えられるものは何もないわ」 これを口にすることがどれほど佳澄を傷つけることになるのか。 でも、中途半端に彼女に向き合ってはいけない。 これは色んな彼女を受け入れ、ここまで付き合ってきたセリの責任だ。 「悩んで、苦しんで、どん底まで落ちて·····本当に全てが嫌になったら私の元へいらっしゃい」 セリがそう言うと佳澄は強く頷いた。 「もちろん、法に触れるのはダメだからね?」 わかってます、と言うように佳澄が涙ながらに笑みを零した。 まだ涙が残る佳澄の瞳は、先刻までと比べて晴れたもののように見えた。彼女なりに何かの覚悟を決めたようだ。 それでいいのよ。 そう思ってセリは優しく微笑んだ。 「さあ、もう一発いきましょうか」 「えぇっ!?」 セリは起き上がると佳澄の小さな胸に手を当てた。 「あっ、ちょっ·····セっ··········」 「しんみりはもう終わり。このままじゃ物足りないわ」 指を動かすと佳澄は恥じらいながらも快楽に喘いだ。 それを見て不敵に笑うとセリはさらに動きを激しくさせた。
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