白昼夢

6/8
前へ
/134ページ
次へ
紅潮した千晶の顔を見つめながら動きを一層激しくする。 次第に高くなる千晶の声。 動く腰を捕まえていなければ千晶は倒れてしまっていただろう。 やがて千晶は静かになった。力なく佳澄にもたれる。 でもそれを見ても止まれなかった。 ぐっしょり濡れたシーツと伝った液を感じる。 もっと、私を その想いの強さに自分でも驚いた。 まだ、佳澄は高揚していた。 背中の壁の冷たさと反対に体は熱くなるばかりだ。 物足りない、そういう思いが燻っている。 私にも触れて欲しい。 あなたの手で、私に 佳澄は自分の腕から垂れ落ちる千晶の手を取った。
/134ページ

最初のコメントを投稿しよう!

300人が本棚に入れています
本棚に追加