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そんな馬鹿な話があるか? と半信半疑で話を聞いていたが美羽がしきりに口座開設を進めてきたので俺の心の中に一抹の不安が過ぎるようになった。
「まあ、口座開設しておいても良いかな」
「毎度ありがとうございます」
俺は美羽に教わりながらiPhoneに回生銀行アプリをダウンロードして口座開設を行った。確かに北朝鮮で一暴れしてきたばかりだし、正直今の俺はかなり狙われるリスクが高いのは確かだ。
だが、金が減るのはこれ以上嫌だ。この後夢の麻布十番に行き、ガールズバーで勝利の美酒に酔いしれる計画だ。
「では何かあったら直ぐに、アプリを起動してください」
「はいはい」
俺は適当にあしらった。とりあえずお目当てのお店に向かうためコンビニを後にした。
だが美羽に死相が出ていることを言われどうしても心に靄がかかった気分だ。
「だが、ここは日本だぜ。工作員なんか入国できないはずだ」
俺は平常心を保ちながら携帯でガールズバーのHPを見ながら暢気に鼻の下を伸ばして指名する女の子を選んでいると‥
「あれ? タバコ無くなったな」
内ポケットに入っていたのは空のタバコの箱だった。仕方なく俺は近くにあったコンビニに入店してタバコを購入することにした。
レジには大学生っぽいおかっぱの男性に番号を伝えて愛用のラークを購入したとき‥
「ん? なんかべたべたするな」
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