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第2話 刺客
もがき苦しみながら地面を這う俺の前に先ほどの店員が中腰になって俺に話しかけてきた。
「どうだ? VXガスの威力は? 」
不気味な笑みを浮かべながら俺に語りかけてきた。俺は不覚にも奴等の罠にはまってしまった。
「くそ‥ 便所で丁寧に手洗いしても無理かな? 」
こんな時でも冗談を交えながら奴に答えた。奴はニヒルに笑い帽子を俺の背中に落としてゆっくりと立ち去った。
しかし俺の意識が薄れてきて、折角ガールズバーに行こうと思っていたのに心残りしかなく悔いが残る。
すると‥
「あらら大変なことになりましたね」
iPhoneの画面に笑顔の美羽が現れた。
「どうしますか? 契約しますか? 」
俺は遊ぶ金が減るのが嫌で何とか頑張って便所の手前まで這ったがもう限界だ。俺は後、10秒で死ぬ‥
「わかった‥ 契約する」
「ありがとうございます」
美羽は満面の笑みで一言答えると画面からプツッと消えた。そして俺は意識が無くなり、息を引き取ったが‥
「ぷはぁ。本当に生き返った」
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