安らいでアンニュイ

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安らいでアンニュイ

その穏やかさに不似合いな危険な香り それは破壊の後の静寂の中 優しくそよぎ来る風に漂う 果たしてそれが嵐を呼び覚まし ふたたび襲っては来ないのか そこに確約はなく 不安から逃れることは出来ない 見え隠れするのは破滅への願望か それとも絶望の淵から戻って来た矜持なのだろうか いずれにせよ根底に流れるのは 臆病にして大胆にもなり得る それは倦怠とは真逆の 熱情の様なもの     
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