4話「教育」おひさま!

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 しかしメイドちゃん、もう奥様だけを見てしまっています。 「僕、お仕事している奥様が好きです」  笑顔になってしまいました。  メイドちゃんにはわからないむずかしいお仕事。  それでも奥様の元気の素は、お仕事だってわかるのです。  ようやく優秀さが戻ってきました。  メイドちゃんは弱虫ではありません。  ただ、ほんの少しだけ、経験が足りないのです。  フランソワーズさん、大きくため息。 「そうおっしゃるとはわかっておりましたけれど、やはりがっかりはいたします。リチャード!」  やにわ息子さんに向き直り。 「あなたがこの子に勉強を教えなさい」 「ええッ!」  急に命じられたブラウン氏。悲鳴を上げるもさえぎられ。 「定年退職したばかりで元教官。家庭教師として不足はありません。奥様、よろしくお願いいたします。ユーリ、奥様の名に恥じぬように努めなさい」  かようにすっかり決めてしまわれました。  そのまま帰り支度を始めるものですから、メイドちゃんはあわてて質問します。 「あの、あの、なんで急に学校だったのですか?」  奥様、はっと気づきます。
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