敵襲

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敵襲

大陸の西に位置する君主制国家ライオニード王国、200年間の歴史を誇るこの国は今危機に瀕していた 北方からのバイキングたち、さらに東のマラド帝国により国土の8割を喪失、残すは首都、 そして城4つだけという状況に陥ってしまう そして今4つの内の1つ、キリードー城がバイキングたちにより攻め落とされようとしていた 御年60歳男性、城主のウォール伯爵はキリード城を死守するべく鎧を身にまとい剣を持ち盾を装備すると 兵と共に敵の侵攻を防いでいた   冬の早朝だった 私が藁の寝床で睡眠をとっていると   鐘の音と兵の声が城内に響いた 「カンカンカンカンカンカンカン」 「敵襲ッ!!!!敵襲!!!!」   私はすぐに起床すると、 ドアをバン!と開いた 頭には兜を身に纏い、赤い布でできた洋服を着た 味方と思われる男が膝をつき声を荒げて言った   「敵襲!敵襲です!閣下!」   「落ち着け、まずは呼吸を整え冷静に状況を報告せよ」   私がそう言うと男は深呼吸をし呼吸を整えると状況を報告し出した 「味方の兵は現在100程度!敵の兵は3000程度であります!」   「100だと!?城内には500の兵がいたはずだが?その者たちはどうなった!」   男は顔を曇らせて言う 「皆国を捨て逃げました……」   何ということだ……誇り高き王国の兵たちがまさか逃げ出すとは…… 「……わかった下がれ」 私がそういうと男は急いで走り去っていった   「……クソッ」 私はそう言って近くにあったバケツを蹴り上げた   敵が3000こちらは100か……30倍の兵に太刀打ちなどできるか そんなことを嘆いていても仕方がない今はこの城の城主として どうすればこの城を守れるか 考えねばならない 1人30人斬れば勝利は容易いが今この城にいる兵は皆 私の用に訓練された騎士ではなく農民から兵になったものばかりだ・・・   騎士なのならまだしも元農民の兵バイキングを30人も斬れると思えない ダメだ……そもそも物資も武器も足りないのだ……食料もあと3日分しかなく 武器や防具もまともにそろってない、事実兵の6割が金属の鎧も着れず 布や革の鎧だ 武器も剣や槍も満足に持てず斧や鎌……   どうやら私が何とかするしかないようだ
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