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状況確認
私は城壁に掛けられている梯子のもとへ行き味方の兵と合流した
「ウォール伯爵である!部隊長報告を!」
先程まで味方の指揮をしていた部隊長は私にひざまずき言った
「か、閣下!よくぞ参られました!てっきり私たちを捨てられ逃亡したのかと……」
なるほどそんなことを思われていたのか
まぁ、普段は外に出ず書類のかたずけのみ故臆病者に思われるのも無理はなかろう
剣を振るうなど何年ぶりかもう覚えてなく、気づいたら
今年60となる老骨爺になっていた
「この城やお前たちを捨て逃亡するなど私の恥だ、見捨てるわけなかろう」
「し、失礼いたしました!では、状況報告をさせていただきます!
現在バイキング共に城の、中央、左、右、3つの梯子を城に掛けられており各梯子に30人ずつ兵を割り当て何とか防衛に成功している状態でございます」
「ふむ、よくやった下の城門の兵は10ということでよろしいな?」
「いえ、残りの10は工兵なため補給班に任命いたしました、理由としては敵の波状髄が確認できなかったため城門には一兵たりとも配置しておりませぬ」
なるほど……補給班は盲点だった私も脳が衰えたものだ……どう考えても
矢玉や投擲用の石の補充は必須だ……
だがこの城に備蓄などほとんどなく本国からの補給もないためいつまで
梯子で敵を食い止められるのかわからぬな、
今のうちに敵の数をできるだけ減らさねば
1000人程敵兵を減らせばおそらく相手の指揮が下がり
一旦攻勢は収まるだろう……
「それで死傷者は?」
「3人前後であります!」
思ったより少ないな、
「敵方には投石機や弓などは確認できたか?」
「はい、ですが弓などはなく投石具だけ所持しているところを確認しております」
ふむ、文明レベルはそこまで高くないようだなこちらには弓や石弓があるはずだ
遠距離戦では勝てそうだな、だが相手は数が多いいくら精度が悪くても
それなりの数を打てば兵の顔面や体にだって当たるだろう
「敵方にカタパルトなどはあるか?」
「現在確認できませぬ」
波状髄とカタパルトが現在確認できない……と
奴らは梯子だけでこの城を攻略しようというのか
我々も舐められたものだ
こちらにもカタパルトがあれば良いのだがな……
「よし、状況は分かった今から私が指揮を取ろうお主は真ん中にかかってる
梯子を防衛してきてくれ」
「はっ!!」
さて、どうしたものか……
霧浪霧骸の異世界小説
https://kirigai.hatenadiary.com/
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