天界と魔界に転生してしまった二人が人間界で冒険者になるとやっぱりチートだった

それぞれの道

サイクロプス討伐に500から成る軍勢を率いて国軍第二兵団長のオルルドは東の大森林に向かっていた。

オルルドは農村の出だが、冒険者を経て国軍に採用され兵団長にまで上り詰めた強者だ。

冒険者時代には、オークやラミア、ワイバーンなどとの戦闘も経験してきた。

サイクロプスとの遭遇はなかったが、それらの経験から今回の討伐も自信があった。

更なる高みを目指して....

「兵団長！森に入ります！」

「よし、50名の部隊に分かれ各部隊長に続け！互いの邪魔にならないように！」

サイクロプスが何体出現したのかは分からないが、Ｂランク冒険者のパーティー４～５名で一体を倒す事は可能、この兵団は冒険者ランクだと最低でもＣランク相当、それが50名の集団を10....例えサイクロプス20体でも討伐は容易だとオルルドは考えていた。

「伝令！先頭部隊の前方にサイクロプス出現！討伐を開始しますっ！」

「来たか....」

最後尾にいるオルルドには前線の様子は見えないが、逐一伝令を寄越すように指示を出していた。

各部隊の間は約50メートル。

森林の中は木々に遮られて先の様子は全く見えないが、遠くで金属音が響いている。