それぞれの道

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「不思議なものだ」 「・・・・何が?」 「何故おまえの名をゲンとしたのか....」 「神の思し召しじゃ?」 ゲンもカイ同様に成長していた。 「魔界に於いて、おまえのような成長を見たことも聞いたこともない....おまえは....特別な存在かも知れん」 「ああ、そうかもな....ところでサイクロプスの軍団は何処へ行ったんだ?」 ゲンは父親に対してもまるで友達と話すような態度を通していた。 「ああ、訓練だ」 「訓練?天界との戦闘のためにか?」 「そうだな、サイクロプスは自信過剰だからな....少々厳しい訓練が必要だ」 魔界はいずれ天界と大規模な戦争になるだろうと言われていた。 しかし魔王不在の現状では覇権争いが後を絶たず、大臣クラスがそれぞれの派閥を中心勢力にしようと躍起になっていた。 「ゲン、おまえは近い将来この魔界を束ねる存在になるかも知れん」 「俺が?まさか魔王にでもなると?」 頷く父親。 (マジかよ....めんどくさ)
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