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「カミラ?どうなった?」
『カイか、無事にルシファーを倒したようじゃな』
「カミラ、ゲンだ!そっちは?」
『安心せい、核は永久封印してくれたわ....メリッサとアノンは無事か?』
「カミラ、メリッサよ、ちょっとやられたけど大丈夫」
「カミラ、怪我してない?戻って来たら治してあげるから」
「アノン、我もマッパも大丈夫じゃ」
カイが違和感を覚える。
「カミラ、マッパは?」
『疲れて寝ておる、我も眠くて仕方ないんじゃ』
「カミラ....何をしたんだ?」
『ゲン、頼みがあるんじゃが』
「何だよそれ?おまえどうしちまったんだよ?」
『我はしばらく眠る....龍人族と獅子族を気にかけてやってくれ』
「眠るってどういう事だよっ!」
『元勇者、カイとゲンを頼む』
「吸血鬼王、ひょっとしたら....」
『じゃあの』
カミラが一方的に通信を遮断する。
「さて、最後の仕上げじゃ」
カミラの前では超級悪魔の核が完全に沈黙している。
その向こうでは魔王マッパが魔力を放出しながら眠っている。
周囲は静まり返り、穏やかな雰囲気をも醸し出している。
「ここが魔界の最奥とはな....」
カミラは深く息を吸い込む。
「ニルヴァーナ」
結界の中を流れる時が止まる。
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