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「カミラ?」
「おい!カミラっ!何をしてんだっ!」
カイとゲンが念話を試みるが返事はない。
「カイ様、一体何が....」
「分からない」
「ゲン様....カミラは....マッパは....」
「何があったんだ....柳沢さん、何か知っているようだな」
「魔王と吸血鬼王は永久封印を行使したようだが、永久封印というのは常に魔力を送り込んでいないと継続できないんだ」
「常に?」
「結界という物はだんだん力が弱まる、封印に使う結界などどんなに強力でも千年持てば良い方だ」
「柳沢さんがマッパを封印して千年か....」
「そうだ、魔石の力でもだ」
「では永久封印というのは....」
「限られたスペースの中で常に魔力を流し続ける、魔王からルシファーの核を経て吸血鬼王へ、吸血鬼王から戻す形で魔王へ....これを永久に繰り返す、無意識でな」
「何だよそれ....」
カイが呆然としたまま呟く。
「要は永久機関の一部になったって事かよ!」
「そういう事だ」
「あの二人を助ける事はできないのか?ほら、魔石の力を使えば....」
「ゲン、それは無理だ」
「何故?」
「1つは魔石の魔力を近づけると、魔王、吸血鬼王それに核のエネルギーが反発する可能性が大だ、そして何よりも既に我々の手の届かない所にいるからだ」
「届かないって....」
「吸血鬼王が全てを魔界内の別次元に移動させたようだ....そうでしょう?ハルモニア様」
カイたちの前に女神ハルモニアが現れた。
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