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「ハルモニア様....」
アノンが複雑な表情を見せる。
「魔王と吸血鬼王は二人がかりで超級悪魔の核を封印しましたが、更に空間ごと移動に成功、これにより超級悪魔ルシファーの再生は不可能となりました」
「何故そこまで....カミラ、マッパ....」
メリッサが膝を落とす。
「魔王からの伝言を預かっています」
皆の視線がハルモニアに集中する。
「吸血鬼王同様に人間界で初めて命という物について考える事ができた、それまで自分の気分でいくつもの命を奪ってきた事が悔やまれる....これからは大切なものを守る存在でありたいと思っている....願わくば人間界の平和維持を諸君に託したい....」
「何だよそれ?マッパなんだから、そんなに真面目な事を言ってんじゃねえよ!」
「ゲンさん、もう1つあります....これはカイさんにも宛てた伝言です」
「俺にも?」
「はい、これは記録したので、そのままお聞かせいたします」
ハルモニアの後ろから聞こえる声。
「やあ、ゲン、カイ、メリッサ、アノン....元勇者や少年たちも元気かなあ....えーとね、そんなわけで僕とカミラは魔界の最奥の更に奥、別の空間でルシファーの核の見張り番をする事にしたよ」
「マッパ....」
「多分今、ゲンがマッパとか言ったよね?ははは....」
「あのバカが....」
「まあ僕たち二人とも不死身だからさ、もしかしたらまた復活するかも知れないね?まあ数万年先になると思うけど」
「俺たち生きてないぞ」
「そうだね多分カイ、不老不死なのは僕とカミラ、後はこの伝言を届けてもらった女神くらいだもんね」
カイが寂しそうな笑顔を見せる。
「じゃあ本題に入るね、君たちの力で新しい国家を作って欲しいんだ」
「は?」
「国家?」
「これはカミラが言い出した事なんだけど、ほら、人間界って何かやたらと争いが多いし、種族間の仲もいまいちだよね?もっとみんなで仲良く出来れば楽しいと思わない?それに種族によっては生活も厳しいみたいだしね?」
アンポンタンたちが顔を見合わせる。
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