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「カイ様、遅刻ですよ?」
ニコニコしながらも目が真剣なアノン。
「アノンはおっかないな....」
「ゲン様!」
メリッサも厳しい顔をしている。
「メリッサ....そんな顔をしたら美人が台無しだぞ?」
「え?....び、美人なんて....そんな....」
相変わらず単純なメリッサである。
「さて皆、我がハルモニア国も建国10年を迎えた」
カイが話し始める。
「今まで女神ハルモニア様や他の友好国にも協力してもらい、何とかここまで形作る事ができたが、ここからは自分たちでこの国を発展させなければいけないと思う」
ゲンが続ける。
「何もかもが理想通りといかないのは承知しているが、カミラやマッパの願いを叶えるためにも皆の協力が必要だ....これからも頼むぞ」
ゲンが頭を下げる。
「ゲン様....」
「報告いたします」
逞しい体つきの男が立ち上がる。
「何だ?シンバ」
獅子族のシンバだ。
「お嬢....いえ!カミラ様の希望に沿うように受け入れてきた多種族ですが、先日エルフ並びにハイエルフから移住申請がありました」
「エルフとハイエルフ?」
「本日、それぞれの代表が来ています」
シンバが声をかけると見た顔が入ってきた。
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