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「久し振り」
「その節は世話になった」
エルフのブリジットとハイエルフのリュシアンだ。
「ブリジット、まさかおまえの一族がこの国に来るとは思わなかったぞ」
「ゲン、私たちも少しずつ変わっていかなければと考えてな」
「私たちハイエルフも同じ....最もどこの国に住んでも森林の奥になるが」
リュシアンも穏やかな表情をしている。
「エルフとハイエルフで争うような事はないか?」
「カイ殿、私たちもハイエルフも基本的には平和主義、それに同じ国の民となるなら何故争う必要があるのだ?」
「その通りです」
ブリジットとリュシアンがお互いに笑顔を見せる。
「よし、では二人には部族代表として今後は国務にも拘わってもらうからそのつもりでな」
「では本題に入ります」
アノンが進行役だ。
「皆様の御尽力により、ハルモニア国は著しく成長しておりますが、旧ロマイクに関しては未だに手付かずの状態です」
カイとゲンは旧グリスに中央都市を設置し、女神の加護を受けた事から国名を『ハルモニア国』と決めた。
王国や神国としなかったのは、自由で平和な国にしたかったからだ。
ハルモニア国が建国10年、ようやく1つの国家としての形が出来てきた中で、旧ロマイクに関してもようやく再建の見通しが立った所だ。
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