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「はっ!」
頭を下げるシンバ。
「ハイエナとヒヒはどうなってる?」
「現在は労働力として使っておりますが....何か?」
「何かじゃねえよ!おまえ、いつまであいつらを奴隷のように扱ってるんだ!」
「し、しかし奴等は敗戦者故に....」
「しかしじゃねえっ!あれから何年経ったんだ!おまえは孫子の代まであいつらの自由を奪い続けるつもりかっ!」
「も....申し訳ございませんっ!私の考えが足りませんでしたっ!」
「これだから戦闘民族は....何だよカイ?」
カイが真顔でゲンを見ている。
「いや、何て言うか....おまえ本当にあのゲン?」
「あのってどれだよ?」
「いや....随分と優しくなったなと....メリッサのおかげか?」
「か、カイ様っ!」
またまた真っ赤になるメリッサである。
「ゴホン、よろしいですか?」
「ああ、すまんアノン」
「今までは国家というよりも種族単位である意味自由に動いていましたが、この10年を節目として決めなければならない事がいくつかあります」
アノンの声が低くなる。
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