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「王国でも神国でもありませんが、国の代表は必要です....カイ様ゲン様いかがお考えですか?」
二人を交互に見るアノン。
「そりゃまあ、そういうのがいないと不便かもな....なあゲン」
「そうだな、今のところは外交も知ってる国だけだし....」
「王国じゃないから王様はいらないよな?」
「どちらかといえば共和国みたいな感じか」
「じゃあ大統領か?」
「それもなあ....」
カイとゲンは頭を抱えてしまった。
「あのう....よろしいですか?」
それまで一言も話さなかった者が手を上げた。
先住民族の人間、名はドリー。
「ドリーさん、どうぞ」
アノンに促されて遠慮がちに話し始める。
「えーと、お二人のどちらかをこの国の代表にというよりも、ハルモニア様を長としてお二人が最高幹部というのはいかがでしょう?」
「ハルモニア様を?」
「最高幹部?」
「はい、ハルモニア様からはお名前をお借りして実際はお二人で国を治めていただくと」
「なるほど、そうすれば他国への牽制も....」
「ドラゴン以上かと」
「おまえ名前はドリーだったな?使えるな」
ゲンが笑顔を見せる。
「カイ、それでいいんじゃないか?」
「そうだな、そうすれば誰もこの国の頂点を狙えなくなるからな」
「じゃあオレが右大臣、おまえが左大臣だな」
「右脳のゲンと左脳の俺か」
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