189人が本棚に入れています
本棚に追加
薄暗い洞窟を抜けると、僅かながら明るさを感じる場所に出た。
木々が鬱蒼と繁り、生暖かい空気を感じる。
(何か臭うな....夢なのに)
獣道すらない森に入り、谷を越えた先で骸骨が振り返る。
「この先がおまえの居場所になる」
「は?この山の中が?」
「今からおまえを転生させる」
「転生?どこへ....」
「そこでおまえは試練に打ち勝ち魔王となる」
魔王と聞いてゲンは夢だと確信した。
(ラノベとゲームの影響かあ....)
そんなゲンを突然の睡魔が襲う。
「目が覚めたら....病院....カイ....」
何者かの気配で目覚めるゲン。
(医者かナースか....)
しかし、ゲンの目前にはそのどちらでもない様相の者がいた。
「え?」
それは人間ではなかった。
頭の両側には水牛のような角、身長は3メートルを越えている。
(な、なんだこの化け物はっ!)
最初のコメントを投稿しよう!