王者、降臨せし

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王者、降臨せし

ある異世界のとある村の上空に翼で飛行する巨大な一体のドラゴンが現れた…それだけで、何もなかったこの平凡な村の様相を一変させた。 ドラゴンは飛翔しながら村の上空を数回旋回し、その飛行による空気の流れで多少の被害を出した後…村の近くの洞窟に潜り込んで身を潜めている。 その体躯はそびえたつ山のごとし、はためく翼から繰り出す風は荒れ狂う嵐のごとし、尾のひと振りは振り下ろされる刃のごとし、吐き出される息吹は自然の怒りのごとし、漆黒鱗の硬さはあらゆる堅牢な城壁をも凌駕し…万物の王と名乗る人ですらその身に傷つけること触れることかなわず。 ともあれ、伝説として吟遊詩人が王たる王として伝えていくその存在は圧倒的な存在感をもたらした。 ドラゴン…それはあらゆる存在に畏怖される絶対的存在そのものである。
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