序章

1/1
前へ
/24ページ
次へ

序章

これは僕がまだ女の子の手すら握ったこともない、純粋な少年だっころの話だ 僕が弱冠13歳、中学2年生の頃 当時の僕は容姿、性格ともに自信がなく、これといった才能もない普通の男子だった 登下校する中学校は徒歩15分程度の距離 その日は少し教室に残っていて、帰るのがいつもより10分程度遅かった。 昇降口で下足に履き替え、家路に着こうと正門へ向かう 普段、基本誰かと一緒に登下校なんてしない 友人こそいれど、同じ方面に変える友人はおらず、僕以外は自転車通学だ その日は僕がいつもより帰る時刻が遅いせいか、正門にたくさんの生徒がいた これは別に珍しいことではなく、僕がいつも帰るのが早いことで、見ることのない景色なのだろうと、 勝手に俯瞰していた しかし僕はこの日、ただの一瞬の出来事が人生を変えるとは思いもしなかった。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加