侏儒の咏

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人生は一箱の燐寸 人生は落丁の多い本 私の燐寸は湿気っていて 私の本は疵瑕(しか)だらけ それでもよかろう この灯は私だけのもの この物語は私だけのもの 灯火手に進んでいけ 足元照らし行方を照らし そうさ燐寸は一本じゃない 吹き消され 濡れて消え 落とし踏まれても 次の一本を擦れ その光は燦然と
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