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「悪い夢を見ていたのか」
眼を閉じてそう思った
眼は濁っていて 心は荒んでいて
もう消した気持ちだろう
もう「昔」より大切にできる「今」を得ただろう
…分かっている
上書きはまだできていない
こんな願いなどもう許されないのに
悪い夢
全くその通りだ
「夢はすぐ忘れる」
なんて そんなの嘘じゃないか
夢を忘れても
君と何を夢でしたのか
忘れても
寂しさはずっと残っているじゃないか
君がどこにもいない
「あの日々が幸せな夢であればよかったのに」
そう思いたかった
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