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「………まあ、あっちにいく手段『は』無いってことは………他の事なら持ち合わせてるって意味にも捉えられるよなぁ?」
輝はそう言い放ちポケットからあるものを取り出す。
『ジュエルドライバー』だ。
「アンタもこれ、持ってんだろ?ここまできてすっとぼける気でいられると思うなよ?」
「おうおう怖いねぇ。そんなギラギラしてたらおじさんびびってしまうなぁ。……なんて事はもう言えないね。
確かに、君達の様な存在に対抗出来る手段は……俺にはある。」
この発言により、輝の確信、そして耶俥の予想もこれで信憑性を持つことになった。
「一つ、問いかけしてもいいかな。何、簡単な話さ。
ーーー君達の戦う理由、一体なんだい?」
「………?」
「は?」
予想外の質問に、呆気を取られてしまった。
この状況で、一体何を言い出すのだと。
「単純な疑問さ。このご時世、この世界にはそのデバイスを使った事件が日々起きている。
そして、君達がそれを手にし、行使する理由。
暴力、強盗、誘拐といった手には染まらず、まるで絵空事の実現の様に善行を行う……
君達の根底にある真意、どんなものがあるのか……聞かせてもらえるかい?」
まるで何かを見定めるかの様な……その様な目を椎名は2人に向ける。
「一体何を企んでる?そんなこと聞いてどうするっていうんだ?」
「ハッ、仮に答えるとしても、そんなもん決まってるさ。俺達は……」
「ーーー守りたいものを守るとか、悪い奴は倒すとか、そんな誰でも言える様な事で納得すると思うなよ。」
耶俥、輝が答えた瞬間、椎名から圧が吹き出していた。
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