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「あぁ。彼……『呼道 勇騎』君のことだね。」
『呼道 勇騎』。
この名前……この男こそが。輝、耶俥らが集結する『戦う力を持つ』者達のリーダー。
有象無象、各地でテレビの向こう側でしかない存在が蠢く中、彼だけが、『彼だけの姿』を持ち、この世界での大立ち回りを演じる者。
『仮面ライダーリベル』とは、彼の事である。
「彼とは少し前に知り合う機会があってね。こっちの捜査に協力してもらってるんだ。」
「………?なんだ、その捜査ってのに俺達が加わるんじゃないのか?」
「あぁ、それとはまた『別件』だ。それをこれから話す。」
どうやら、勇騎とこの2人がこれから説明するものとは別物の様だ。
「って、勇騎さん一体どんな事に首突っ込んでんだ?」
特に捕獲されてるというわけではないというのなら、彼は今どこにいるのだろうか。
その疑問を輝は投げ付けた。
「んだよようやく本題入るとこなのによ…」
「いや気になるだろ!!てかよくスルーする気でいたなお前ッ!?」
「アイツなら大丈夫だろ。それに……アンタも加わってる案件だろ?戦力的には申し分ねぇ筈だ。」
勇騎の実力や、先程の椎名の手腕………それを加味し、耶俥はその結論に至っている。だから特に詳しく聞く必要はないと踏んだのだろう。
「………まあ、確かによっぽどの事がない限りあの人がやられる事はねえか。この人もいるなら。」
「あははは、こんなおじさんを買い被っちゃいかんよ。俺はもう年老いていく一方だ。君達みたいな若い頃の様には行かないよ。」
過大評価されてる、と感じながら椎名は近くのデスクから何かを取り出す。
「さて、じゃあ早速本題に入るとするか。」
デスクから取り出したのは、人数分の書類の入ったファイルだ。
「ーーー君達に、ある『少女』の『護衛』を頼みたいんだ。」
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