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「『怪盗』って……もしかしてスーツにシルクハット被ったあの集団の事か?」
ーーー怪盗。
それは世間騒がす大泥棒………というようなお話ではないが。
勇騎達とは違い、彼らは彼らで世に出ているジュエルプレイヤーを追っている。
だが、スタンスが違う。
勇騎達はプレイヤーの『無力化』とするならば……
彼らはジュエルを『略奪』している事。
「流石に知ってるか。話が早くて助かる。」
「………でも、なんでソイツらを追ってるんだ?」
「おうそうだ!確かにパッと見胡散臭かったけど、俺達を助けてくれた事だってあるんだ!悪い奴らじゃねえ筈だぜ!」
「確かに、君らは彼らに接触し、戦力の手助けとして、『新型のデバイス』まで寄越してくれた。だね。」
「なっ…そこまで知ってんのか……」
「………そうか。アイツから聞いてんだもんな。大体は知っててもおかしくねえな。」
そう、怪盗達は、勇騎達に謎の『新型デバイス』を与え、苦難を乗り越える手助けをしてくれた。
「でも、それだけ強力な物を、何処から仕入れてきたんだろうね?」
「………ッ!!」
「……まあ、確かに。」
あの時は急に現れて半ば強引に渡されたのと、切羽詰まった状況も重なっていたのでそんな事を考える余裕は無かった。
でも確かに……『新型』なんて、どこから現れたのだろうか。
「………組織から華麗に盗み出したんじゃねえの?怪盗なんだし。」
「だったらあの時向こう側から何かしらのリアクションがある筈だろ。あの時、明らかに向こうは知らないブツだって反応だった。」
新型を使った時の戦闘を思い出す。
確かに………組織の人間は、あのデバイスの事は知らなかったようだ。
「仮に組織のものじゃないにしろ、一般人や組織のものからジュエルの強奪、新型も何らかの手段で手に入れている。
ーーータチの悪い連中には変わりない。」
判断材料だけで言えば。改めて彼らの存在は『異質』であると位置付けられていた。
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