君のないしょ

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 どうも新婚ラブラブ夫婦です。  周りが羨むほどの熱々ぶりです。  なんて言っちゃって。私の旦那さんは世界に類を見ないほどのスタイリッシュな殿方。私の心の引き出しの空っぽさが嫌になってしまうほどかっこいい。チビの私を見下ろす情熱的な瞳、モデルさん顔負けのスラリと長い手足、思わず抱きしめたくなる安心感のある大きな背中。容姿だけでもう世界狙えちゃうレベル。パッと出の若手俳優も、渋み溢れる大御所も、彼の前では虫けら同然です。  その上、彼は…もう彼氏ではありませんね。私だけの愛しいご主人様。口にするだけで旦那さんが近くにいるみたい。いえ、それ以上に一つになれたみたい。あら、やだ、夜の香り。この話はまた日が暮れる頃に。  ある時、私はご主人様とのデートに遅刻してしまったの。ピクニックに行く約束で、張り切ってサンドイッチとか、から揚げとか、パンケーキとか、作りすぎてしまったの。まあ、手作りカクテルが一番時間かかったのだけれど。その後に、彼が下戸だと聞いて衝撃だったわ。すぐ赤くなって母性をくすぐられたの今でも覚えてる。  そんなことはよくて、遅刻した私に彼は怒りました。とても反省しました。あまりに彼が叱るものだから、もう別れを言われてもおかしくない。そこまで覚悟したその時、心配したじゃないかって彼がボソッと口にしました。私はその一言でもう感激、落涙必至。彼は私の為に大きな胸を痛めて心配していたんだと思うと、なんて馬鹿なことしたのでしょう。カクテルなんか買えばよかったのに。泣く私にオロオロして、きつく言いすぎたと反省するご主人様に私は更に泣いちゃいました。  ご主人様はスタイリッシュな上に、他人の為に自らの心を痛める大変お優し方。平々凡々な家庭、大して華のない見た目の私が彼と結婚できたのは白昼に流星群を見るのと同じくらいの奇跡。今思い出しても、彼からのプロポーズに驚愕と狂喜の嵐。つい頬が緩んじゃいます。ゲヘへ。
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