お金がない老人

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スーパーからの帰り道、まだ午後八時を過ぎだったが本当に人影が見えない。こんな駅前は初めての経験だった。 僕は再び裏路地へ近づいていた。 その時、僕の耳に女性の叫び声が聞こえて来た。 「やめて、離して! 誰か助けて!」 僕は反射的に駆け出していた。 その声は、あの先の路地裏の道から聞こえてくる。 僕が路地裏に入るとその先に三人の人影が見える。 「お前、その女性を離せ!」 「うるさい! お前、邪魔なんだよ!」 「キャー!!」 三人の影が交錯しているのが見えた瞬間、一人の影が後ろへ倒れた。 近づくと男が女性の右手を掴んでおり、二人の足元に男性が倒れている。 僕は走りながら叫んだ。 「何やってるんだ!?」 その声に、男が踵を返して反対側に逃げ出した。
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