始まり

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仕方なく聞く体勢になるとマスターは安堵したように息を吐いてから対面のソファーに座って徐に話し出した。 「ツバサももう、15歳だろ?この国では15歳の子供は例外は居るけど、必ず学園に通わないと行けないんだよ。それでツバサはその例外にはならない。だから、明日からスキエンティア学園に通って貰わないと行けないんだ。行ってくれるよね?」 嫌な予感が的中した。 マスターはいつものように笑いながら行ってくれるよね?って言ってるけど、私に拒否権はないのは目に見えてる。 でも、だからと言って私が大人しく分かった、行くって言うわけが無い。 なんて言ったって私は人族が大っ嫌いなのだから。まぁ、1番嫌いなのは貴族だけど。貴族は種族関係なく嫌いだ。 まぁ、閑話休題(そんなことより) (どうやって意趣返しをしようかしら? まぁでも、無難に獣耳が生える術で良いかしら?) これにした理由はマスターは滅多にこの部屋から出ることもないく、この部屋に来る者は限られている。だからこそ、この悪戯にした。 そうと決まったらマスターに了承の有無を伝えないといけない。 「行ってくれるよね?って言うけど拒否権はないんでしょ? なら、行けば良いんでしょ・・・」 「おや?珍しいね?僕の話を大人しく聞いてくれるだなんて」 マスターが驚いた顔で私に言ったのに私は顔を顰めた。 私が拒否しても、この人のことだからもう、手続き等の諸々のことは済んでるだろうに本当にこの人は腹黒い。 「拒否してもどうせ、もう手続きとか諸々のことは済んでるのでしょう?なら、拒否しても意味ないじゃ無いの」 (まぁ、私が大人しく行くわけがないけどね?) ボソッ「私が人族が嫌いなのに分かってるくせに行かせるとか、獣耳が生えて困れば良いのよ」 どうやら、最後の言葉は聞こえてなかったみたいでマスターは不思議そうにしながらも私に腕輪と指輪を1つずつ渡してきた。
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