もう一度の約束を。

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 兄が死んで四十八日目の朝が来た。  二段ベッドの上から寝息が聞こえない日々には慣れてきた。ご飯の時、ついうっかり兄のお茶碗まで出してしまうこともなくなった。  もう二度と、会えなくなるのだと、遺骨の隣で笑う兄を見るたびにチクンと胸が痛むのには慣れなかった。
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