1,高橋 彩花(あやか)

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 「ほら、もう準備終わったから電気消していいよ」 いつの間にか、綾乃は荷物をまとめてしまっていた。  「あ、ありがとう」 私がそう言うのを聞くと、ふっと微笑んで綾乃は教室から出ていった。 私も帰ろう。そう思って教室から出ようとした時、足元でチャリ、と音がした。 なんだろうと思って拾い上げたそれは、私の好きなバンドのキーホルダーだった。 でも、私の持っているものとは少し違う。  (誰かの落し物……?) あとから渡してあげようと思い、私は鞄にそれをしまった。
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