求める先-side松本亮雅-

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「手はっ……」 「嫌なのか」 「…………怖い……です」 震える声で言った優斗に欲情している俺は相当タチが悪い。 こんな顔を誰かに見せたいわけがない。 頬をなでて視界を開放してやれば、一筋の雫が指について焦りを覚えた。 「はっ……そんなに怖かったか、悪いっ」 「いや、なんですよ……亮雅さん以外、嫌だ……っ」 「当たり前だ。俺以外の男に触れさせるか」 俺は元々ゲイではないというのに、優斗の事になると女よりも男の目が鬱陶しくてやれない。 「寒い……」 「お前やっぱり、熱があんだろ」 「もっとこっち……亮雅さん」 俺の話など聞いていない優斗に引かれ、肌けた腹を覆う。 エアコンは付けているはずだが、それでも体は微かに震えている。 この震えは怖いだけじゃなかったのか…… 「温かい……」 「……」 まるで別人のようだ。 陸の前では決して見せない幼い表情。 俺はどうやら、このギャップに飽きないらしい。 「……いい匂い」 「変態、ですか」 「否めないな。優斗の匂いが好きだ」 「っ……俺は、亮雅さんの匂い……嫌いです」 「さいですか〜」 抱きしめたままそっと尻をなでると、大げさに肩を跳ねさせる。 「ッ……ん、」 「声出すなよ。陸が起きるだろ」 「2階にいるのに……聞こえるわけ。というか触らなかったらいいじゃないですかっ」 「ほう、気持ちいいのは認めると」 「……ウザい、んですけど」 「嫌いなわけねえよなぁ。ココなんて、もう硬くなってるし?」 「んぁっ……触、ふ……擦らっ……」 日本語もまともに話せていない。 衣服越しに優斗の陰茎をゆっくりと擦っていく。 既に完勃ちしているのが感触だけでも丸分かりだ。 ビクビクと小刻みに震える体が何とも卑猥で艶めかしい。 「はぁ……はっ、ぁ、あ……」 「力抜いていいぞ、優斗。何も怖がるな」 「んむっ……ハッ……んん」 今朝まで強引に犯してやるつもりだったが、本人の顔を見るとそれもできなくなってしまう。 もろく崩れやすい優斗を傷つける気は起きない。 「優斗……可愛い」 「あん、後ろ……やっ……」 「駄目だ。俺ももう我慢できない」 下着の中へと手を滑り込ませると指を後孔に当てて穴をなぞる。 前立腺の刺激には弱い優斗だ。 熱っぽい状態でここを刺激すると気絶するかもしれない。 「ん、ふ……あぁっ、指……きも、ちっ……」 「顔を隠すな。素直に感じてろよ」 「はっ……亮雅、さん……っ」 蕩けた液体が指を濡らし、ローションがなくても中へと入っていく。 息を整える余裕もない優斗の瞳は虚ろになっていた。 「あ、んっ……うぅ、ふ……アッ」 「滑りがいいな」 「は、ぁ……亮……あ、あぁ、っ」 集中して敏感な所を突けば、大きく体が揺れる。 やだと言いながら快感に酔いしれている優斗の顔が、不思議と耽美なものに見えた。
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