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「ふ、ぅん……亮、雅さん……ナカっ」
優斗の体が熱い。
もはや熱のせいか行為のせいかも分からないが、激しく求めるように手を伸ばしてくる愛おしい存在を強く抱きしめた。
「好きだ……優斗」
「っ……俺も、好き……好き、だから……」
「何」
「…………早く……シたい、です」
優斗なりに勇気を出したようだ。
自分から言っておきながら恥ずかしかったらしく、腕で顔を隠している。
スっと抜くフリをしてみればもどかしげにこちらを見上げてきた。
「アァっ……!」
油断をさせておいて最奥を突く。
大きく喘ぐ優斗の声が2階で眠る陸に聞こえてしまいそうだが、あいつの泣き声にはきっと敵わない。
「はっ、んあ……あ、あっ」
腰を反り、肘掛けを強く握る姿は俺を煽る行為でしかない。
手加減をしたいと思っていたが、気持ちよさそうな顔をする優斗に刺激されてしまった。
「お前のせいだぞ……」
「ん、ぁ……? 亮雅、さん……っ」
「なんでも、ねえよっ」
「あぁんっ……奥、や……だ」
「奥じゃなくても嫌だって言うだろ? 優斗は天邪鬼だからなぁ」
「ふ、んぅ……っ」
天邪鬼なのは俺の方か……
本当は可愛くて仕方のない優斗をいじめている。
自分だけのものにしたい。
それと同時に、俺がこの男を幸せにしてやりたい。
陸に向ける優斗の愛おしげな視線も言葉も、初めは信じられないほどだった。
元妻との血縁である陸を嫌っていてもおかしくない。
それほどピュアな人間なんだろう、優斗は。
「苦しっ……です……亮……さんっ」
ハッとして我に返ると、俺は優斗に全体重を預けて抱きしめていた。
「悪い悪い……」
「…………どうか、したんですか」
どうもこうも、椎名優斗という男が元凶で。
「……はぁ…………幸せだ」
「……」
俺がぼんやりと呟いたことで隙を見せた優斗にはお仕置きとばかりに、緩めていたペニスで奥を突いた。
ビクンと跳ねた体に性欲が増す。
可愛さの暴力……よく言ったものだな。
「ん、ふ、あぁ……っ、ィ……イく……出ちゃっ」
「優斗……っ、まだだ」
「だめ、ぁ……っ、ア、やばッ……!」
ガクッ、と震えたかと思えば中が締め付けられ、抜く前に射精してしまった。
白濁とした優斗の汁が腹部にかかり、恥ずかしさから口元を隠す。
「っ……は……中、に……」
「えろ……」
「ッ」
出したばかりだというのに、吐息を震わせる優斗には勃起しそうで困惑する。
こりゃあ語彙力もなくなるわ……
「可愛いな……お前」
「はぁ……はっ、もう死にたい……」
「なんでだよ。ほら、飴いるか?」
「いっそ死んでください……」
くだらない会話に戻るといつものあの生意気な優斗が現れる。
どちらが好きかと問われると、正直どっちも好きだ。
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