低血圧ガール

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「飴でも舐めてよ?それにしても暇だし」 こうして1日を終えた百合子は、翌日の土曜日、舘野からメッセージをもらった。 「なになに?元気になる方法……寝る前に熱い風呂に入る事。部屋を暗くして寝る事、朝日を浴びる。これをやれって言うの」 面倒に思ったが、百合子は土曜の夜に実行した。 翌朝の日曜日はシャキと目覚めた。 「そうだ!しつこく聞かれる前に返事するか。ええと、いい感じですっと」 しかし。昼に舘野がランチに誘いにやってきた。百合子はお腹が空いていたので一緒に出かけることにした。 「ご親切にどうも」 「そういえばスマホはどうだ」 「なんとか使えています」 先日。舘野に一緒に行ってもらってスマホを買った百合子は気に入っていると彼に話した。 「そうだ。お礼に今日は奢らせてください」 「いいよ。そんなこと」 「でも。なんか見返りを期待されても困るし」 「君は私がそんな男に見えるのか」 「いいえ?」 「だったらそんな事を言うな」 「……はい」 ちょっと沈んだ彼女に言い過ぎだったかな、と舘野は気になって助手席の彼女の顔を覗き込んだ。やはり沈んでいた。 「済まない。言い方がその」 「……何を食べます?」 「え」 「私は昨日、焼肉を食べたんです。だからそれ以外がいいな」 舘野の言葉に全然傷ついていない彼女に、彼はドキンとした。 「舘野さんは昨夜何を食べたんですか」 「俺は、寿司かな」 「そうか。じゃそれ以外ですね。何にしよう……」 こんな百合子はパスタがいいと言うのでお店にやってきた。しかし彼女は車から降りる時にぐらついた。 「大丈夫か?」
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