ヒューストン、聞こえる?

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映画の中で子どもが引っ張っていたあの「四角」について、可能な限り調べてみた。
タコと読み、凧と書く伝統的な玩具という事だった。
カイトとも呼び、世界的に見られたギミックで、大きければ人を乗せたまま風力で飛べたとの事。骨組と風を受ける布や紙だけで構築されていたとの事だが、制御はどうしていたのだろう。

構造自体は簡単なので、ターフやファイバーボーンで見様見真似で作ってみた。

コロニーの外はいつでも乾いた強風だ。
風には不自由しない。
以前なら申請に申請を重ねて許可を得て、
それから待ち時間をさらに費やしてようやく貸与されるガードスーツも今や私しか使う人間はいない。

ガードスーツの中に身を埋め、コロニーの外に出る。
外は、強風。
片手には出来立ての凧。

さあ。