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第三者の視点を持つ
説明に描写、キャラクターに世界観と来て、小説がある程度の形になってきたら、次は更に小説のレベルを上げていこうということで、第七回となる本日のお題は「第三者の視点を持つ」です。
これはとあるプロの方が以前おっしゃっていたことなのですが、「自分の作品を第三者の視点で見られるのがプロ」なのだそうですよ。
逆に言うとこれができていないのが素人な訳で、第三者の視点を持って自分の物語を見た時に、ひどく内向きな物語になっていることに気付いて驚いたものです。
「内向き」とは何かと言うと、上手く言語化するのが難しいのですが、「視線が読み手さんの方を向いていなくて、物語が自分の中で完結している」と言えばいいのでしょうか。
物語は読み手さんに読まれて初めて完結するものですが、そこがきちんと念頭に置かれていないと、ひどく独りよがりで読み難いものになってしまうんですよね。
その酷い物語を書いていた時に主に読んでくれていたのが後輩と妹で、「今思うと拷問みたいな真似をしていたな」と軽く反省しました(笑)。
さて、その酷い物語から脱却するために第三者の視点を持つにはどうしたらいいのかという話ですが、私の場合はまずもう一人の自分を作るイメージを持つところから始めましたね。
二重人格と言うか、小説を書いている自分をもう一人の自分が外から眺めているイメージを作りながら小説を書いている内に、気が付いたらもう一人の自分がいることが当たり前になっていたように思います。
ブログでいろいろな作品のいいところやダメなところなどを自分なりに分析し続けていたこともあり(ちなみに今もやっています。時間があまり取れなくなったので、昔より手抜きになっていますが)、同じことを自分の作品にもすれば良かっただけなので、これに関してはそこまで苦労しなかったかも知れません。
少し前に「キャラクターになりきる」と書いていたことと矛盾するように思われるかも知れませんが、私の場合完全になりきるのはここ一番の時だけで、平常時には八割くらいキャラクターになっている自分をもう一人の自分が冷静に見ている感じです。
完全にキャラクターになってしまうと、客観性が失われると思うので、基本的には適度に余力を残しつつ書いていますね。
混乱させるようなことを書いてしまって恐縮ですが、まずは余所様の作品を冷静な目で分析する癖を付けるところから始めると、割とすんなり第三者の視点を得られるのではと思います。
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