締め切りに間に合わせる

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締め切りに間に合わせる

 さて、第九十三回となる今回のお題は、「締め切りに間に合わせる」です。  小説家の方ではありませんが、以前某漫画家さんが「アマチュアの内に『これはやっておいた方がいい』ということはありますか?」という質問に対して、「締め切りに慣れておいた方がいい」と答えていらしたことがありました。  本を出版するとなったら、締め切りに間に合うように原稿を書き下ろしたり、改稿したりする必要があるでしょうから、私もプロ志望の方はアマチュアの内に締め切りに慣れておいた方が、後々困らずに済むと思います。  何の心構えもなく、突然時間との戦いに身を置くストレスに晒されるのは、相当辛いでしょうから(私は締め切りを迎えた後、またすぐに次の締め切りを設定して書き続けているので、慣れてしまえばどうということはないと思います)。  では、「どうすれば締め切りに慣れることができるのか」という話ですが、個人的には新人賞にチャレンジしてみるのがいいと思っています。  多くの新人賞には締め切りが設定されていて、そこに間に合わないと次のチャンスは一年後だったりするので(ターゲットを他の新人賞に切り替えるという手もありますが、ページ数の規定やジャンルなどから、それが難しい場合もあります)、ある程度の緊張感を持って書くことができるでしょう。  締め切りに間に合わせるには、どの作業をどこまでに終わらせるかを、大まかにでも逆算して決めておいた方がいいですから、自分の作業スピードの把握と計画性が大事だと思いますね。  私の場合は資料集めやキャラ起こし、ストーリー作成に約三週間(ミステリーや時代物だと、もう少しかかることもあります)、第一稿に約四ヶ月~半年(働いていなければ二、三ヶ月)、推敲に三週間~一ヶ月程度かかります。  決して筆が早い方ではないのですが、自分の作業スピードは大体把握していて、明らかに間に合わない締め切りは最初から避けるので、今まで締め切りに間に合わなかったことはない気がしますね。  そんな私は、夏休みの宿題を七月中にほぼ終わらせるタイプでしたが、この手のことは慣れもあると思うので、最終日にまとめて終わらせていたような方でも、締め切りを意識して書くことを繰り返していれば、次第に間に合うようになってくるのではないかなと思います。
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