幸せなキモチ

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辺りは薄暗く、時間が経つごとに静かな青に包まれていく。  これからは日ごとに日暮れが遅くなり、出かける時刻に明るさが漂うようになる。 「哀しいよね、こういうのって」  かのんがいう、眉間にしわを寄せている。また何か嫌なことでもあったのか。私はその言葉にいつものように反応する。それは被害妄想を越えた現実なのか……。 「何が? 陽がくれるのが?」  確かに部屋の中にいても少しの寂しさは感じるけど。 「生きるってことの根本みたいなさ」   もっと先の言葉を聞けばほんの少しでもかのんの心の奥に潜むものに辿り着けそうな気がする。
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