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今をもってして原因は不明だが、同時多発的な災害の連鎖により世界は一度滅びた。
それだけならまだよかった。
だが、その直後、地球上は巨大な未知の生物が跋扈する地獄へと変貌した。
まるで特殊撮影の怪獣映画を見ているようだった。
ただ、違うのは、エンターテインメント性などはなく延々と人が喰われ、踏み潰されるだけなのと、自分が死ぬ、その最期までその映像を観なければならないという点だ。
機械文明に頼りきった人類は魔獣に対抗する手段が無かった。
災害により、大半の兵器は稼働不可能になっていたし、そもそも現代兵器のほとんどが魔獣に通用しなかったからだ。
もう人類は終わる。そう思われた時だった。
特殊な力を持つ新種の人間が現出したため、人類は絶滅の憂き目を免れた。
彼らは自らのことを「魔術師」と呼んだ。
その力で魔獣を撃退し、人類は再び地上の支配者としての力を取り戻しつつあるように思われた。
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