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共感覚 を知ろう
『私も色が大好きです。共感覚っていうのがあるんですけど、私は数字や文字に色がついて見えるので文字がいつもカラフルです』
『共感覚素敵ですね 文字や数字に色がついてるって不思議です』
初めて聞いた言葉、『共感覚』について調べてみた。
『字がいつもカラフルです』
「わ、いいな」なんて私も思った。
実態を知らなかったから、素敵! って。
てっきり文字そのものがカラフルに見えるだけだと思ってしまった。
ごめんね。
常に文字が色付けされてしまうから、読み続けるとかなり疲れてしまうらしい。
『文字』として認識する前に、色で覚えてしまってその方が楽という人は大混乱を起こすとのこと。
微妙な色の違いだったら間違えてしまうのね。
昨日書いたように、人間の目は100万種の色を見分けはするが、微妙な差まで確実に知っているわけじゃない。
ある人は、電話番号、住所などを文字で覚えるより、色の並びだけで覚えてしまうとのこと。
『1192』だと、『白・白・赤茶色・オレンジ』とか。
『色付け』の仕方、共感覚の在り方は多種多様だそうで、
●痛みに色を感じる
●曜日や月、時間を色で覚えてしまう
●何かを味わうと、手に形を感じる
●音に色がつく
など150種類以上の共感覚が確認されているとのこと。
人によって共感覚の種類があるのね。
味で形を感じる…… 益々分からなくなる。
音に色がつくって、どんな感じなんだろう。
色がつくから、その人には音が見えるそうだ。
やはり共感覚を持っている方のお話し。
『色ははっきりと付いて見えて、例えば紫という漢字を思いだそうとする時には、(どんな字だっけな、緑色なんだけどな)と考えてしまうので、一瞬、混乱する時がある』
これ、考えてみて。
色の方は、『むらさきいろ』に見えている。
けれど漢字の『紫』という文字は、『緑』になってしまう。
同じように、『しろいろ』は、『しろいろ』に見えているけれど、漢字の『白』は青色になってしまう。
全体的にこうなると、情報の選択が複雑だ。
いやぁ、混乱どころじゃない、これは。
数字で子どもが苦労するのは、計算しているうちに汚い色が混ざっていくからきれいな色にしてしまう、ということだそうだ。
誰だって、濁った色ばかり見ていたくないもんね。
たとえば、12+24だったら26と答えてしまう。
決して計算ができないわけじゃない。
その子にとって、正解の36という数字は、色の組み合わせが汚くて、我慢できないものだった。
それで、自分の好きな色の組み合わせになる26に変えてしまった。
これが「共感覚」を知らない人から見れば「どうしてこれくらいの計算ができないの?」となってしまう。
ただ、ここで勘違いしてはいけない。
生まれつきそうやって見て、聞いて来たから、ご本人にとってはそれが日常化しているので当たり前になっているということ。
実は、私の娘は全て物が二重に見えている。
生まれついてそうだから、当たり前の自分の世界として見ているわけで。
たまたま線を2、3本引いた時、「どの線を選べばいい?」と聞かれたのでそれが分かった。
よくよく聞いてみると、娘にはいつも私が2人いると見えていたらしい。
他のものも全部そうだ。
2つで1つだと思っていた。
でも本人は苦労していない、自分にとって普通のことだから。
共感覚のメカニズムは想像上であって、まだ解明されていない。
でも一応なん種類かの仮説があるらしい。
①脳の文字を知覚する部分と、色を知覚する部分の神経が強く結ばれている
②脳に異なった感覚を統合する仕組みがあり、例えば聞いた音の感覚が本来なら流れない色の感覚の経路に信号として伝わる
などなど。
でも、結局分からない世界。
「数字の3は水色」
「音のラは紫」
「アルファベットのFは肌色」
「きいろの『黄』の字は緑色」
これが普通になってるんだね。(人によって色は変わる)
色のつき方も、目の前がべったりとその色に塗られる人もいれば、後頭部に色が浮かぶ人がいる、というように、まさに種々様々だ。
こういう人もいる。
1は人なつこい。5は騒々しい。4は内気で静かだ。
『共感覚』というものの存在を教えてくださってありがとう。
また新しい世界を知ることが出来た。
2020.04.18 01:28 01:28
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