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髪にも少し白いものが混じっていて……でも、私は今の功太も変わらず好きで仕方ない。
好きだと認めたから、怖くなった。
こんなことなら、認めなければよかったと後悔するくらい。
「優花はな。いっつもくだらないことから、くだらないことまでため込みすぎんだよ」
「な、によ。そのくだらないくだらないって」
「くだらないだろ?どうせ」
言ってみろよって問いかけられて、う、と言葉に詰まる。
どういえばいいのか説明がつかないし、くだらないを連呼されたせいか、私の不安がなんだか言葉に出したらくだらないような気がしてくるからおかしい。
覗き込まれる顔を見つめるうち、なんだか分からなくてごちゃついてきた思考が、応えることを鈍らせた。
「優花。俺は優しいから、お前が覚えるまで何度でも言ってやる」
「何、を?」
「俺はお前とずっといるし。これからもずっと愛してるってこと」
「んな……っ」
みるみるうちに首から上に向けて体温が上昇していく。恥ずかしいくらい赤い顔を見られたくなくて、畳の縁へと逸らした。
けれどそんなことで許してくれるはずもない功太が、私の右手をそっと引き寄せる。
ほら、来いよって。
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