セ・フ・レ

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 ◇ 「あっあっ、んん……っ、いいっ」  キツかったユノの入口が解け、程よい狭さと締め付けを存分に味わう。  細くて白い腰を両手で鷲掴み、盛り上がる臀部の間を見る。怒ってるみたいに赤黒く染まり、血管を浮き出す自分のが出入りするサマはいつも脳を焼いた。  ユノは掴みどころのない男だ。  二年前、ライブの打ち上げのあと、ノリでキスしてきた。「してみる?」という言葉に抗えなかったのはアルコールのせいなのか、今でも分からない。  男も女もユノにとっては全て「愛し合う」対象だけど、俺はそうじゃない。  男を抱くのはユノが初めてだった。  多分、他の男じゃ勃たなかったと思う。  ――ユノだから。 「っ……出るっ……中に出していい?」 「や、ばかっ、外っ、」 「ふっ……はいはい……」  最奥をズンと突くと、ユノの声がもっと高くなった。と同時にユノがイく。身体に緊張が走り、ギュウッと絞られた。ギリギリまで堪え、ズルルッと勢いよく抜くとまたユノが快感の声を上げる。 「ひぃ、あぁぁぁっ!」  ドクンッ! 「んっ!」  噴き出した体液がユノの太ももを汚した。白濁した液体はゆっくりと足を伝い、床へボトボトと落ちる。ユノの吐き出したモノも、同じように床に点々と飛び散っていた。 「あー……大惨事だ」 「あははは。お掃除大変だね。レイちゃん」  ユノが気だるげな声で笑う。 「はいはい。ちょっと待ってて。そこ動くなよ。踏むから」 「はぁい」  とりあえずボックスティッシュでユノの足を拭う。それから床も。それだけじゃ申し訳ないから、鞄から除菌タイプのウェットティッシュを取り出した。 「相変わらず用意がいいねぇ」 「マナーだよ?」 「さすがモテる男は違うなぁ」 「ユノに言われたくない。ごめん、ちょっと冷たいかも」 「大丈夫よ~」  テーブルにもたれたままのユノを見るとまた猛ってしまう。バレたらきっと、がっついてると笑われるだろう。俺はなるべくユノの体を見ないようにして、アルコールタイプのウェットティッシュで足を拭き、床も二度拭きした。 「いいよ」 「はーい。ありがとー」  ユノはヨロヨロと上半身を起こし、さっき脱がせテーブルに置いたハーフパンツを「よっこいしょ」なんて言いながら履いた。長い前髪を掻き上げ、サッパリした表情で俺を見る。 「汗かいたっしょ? シャワー浴びていきなよ」
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