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その場は一旦落ち着いて、
先生もちゃんと謝れた事を褒めてくれた。
ただ、マユの中の疑問は晴れなかった。
アカリは、本当の事言ったのかな?
アカリがマユに確かめてと言った。
マユは言う通りにしただけだ。
ただ疑問に思った。
でも実際に暴力を振るったりしたのはマユだけだったし、最後の方はマユ1人でいじめていたから、弁解もしなかった。
家に帰ると皆んなが心配していた。
中々3人が帰って来ない。
それに帰って来たと思ったら先生も一緒だったから。
マユは誰にもこの事を話せなかった。
自分が悪いと分かっていたから。
1人で悩み続けた。
何でこんな事をしてしまったんだろう。
夜になると、先生が家に来た。
サツキの家、アカリの家を順に回って、最後にマユの家に来た。
マユは怖くて隠れていた。
1時間も2時間も隠れていた。
怒られるのが怖かった。
ただ、先生の話す声は聞こえていて、
耳を塞いでも、聞こえないふりをしても、マユは聞いていた。
教頭先生の言葉は優しかった。
マユを一方的に責めなかった。
マユはどんな風に怒られるのか、責められるのかを考えていたから、その優しさに泣き崩れそうになった。
ただ、隠れていたから、泣けなかった。
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