小学5年生

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先生たちが帰った後、マユは両親と話をした。 もちろん怒られた。 父は「常に自分の行いを振り返って考えろ」と言った。 その時もマユは泣かなかった。 泣くという行為が出来なかった。 泣いたって意味がないと知っていたから。 泣いたら余計に怒られると思ったから。 次の日からサツキの両親とも話をした。 お母さんは余り責めなかった。 サツキに似て優しい人だった。 ただ悲しんでいた事はわかった。 仲が良いと思っていた友達が自分の子をいじめていたと知って。 お父さんはマユを責めたし、怒った。 マユにとってはそれは救いだった。 誰もマユを責めないし、怒らなかった。 申し訳なくて仕方が無いのに、それを向ける方向が分からなかったから。 だからひたすらに謝った。 反省した。 するとサツキのお父さんは許してくれた。 サツキ自身がマユを責めていなかったから。 サツキはマユを責めなかった。 サツキは酷く傷ついた筈だし、怖かった筈だ。 それなのに全くマユを責めなかった。 サツキはとても優しかった。
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