褒め言葉

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それ以外にも、 怒られた時、一番最初に謝った人、 注意され、すぐに行動に移した人 なんかは、一時的に特別扱いされた。 それが嫌で仕方なかった。 でも、そうしないと練習出来ない、 生徒として、人として見てもらえない。 だから、そうするしか無かった。 何回もそうしてるうちに、 顧問に対する謝り方を覚えたんだ。 こんな時、どうすれば良いか。 何を言えば聞いて貰えるか。 そんな時、あれを言われた。 「謝るの上手だね。」 悲しかった。 好きで謝ってない。 むしろ、もう謝りたくない。 って思った。 でも謝らないと、 顧問はボクを見なかった。 謝らないと、 他の人達と同じ場所にいられなかった。 そうやって、 顧問はボク達を恐怖で縛り付けた。 怒る事で、恐怖を与え、 謝った者には優しくした。 そうするしか無かった…。 そうする内に、 バスケを楽しむ方法を ボクは忘れてしまいました。 それなのに、 引退する先輩方や、 自分がボク達の前からいなくなる時は 泣いて、笑って、 まるで良い先生みたいに振る舞った。 ボクが3年生になる前、 顧問は学校を辞めた。 捨てられた。 逃げられたんだ。 なんて思いました。 新しい顧問は、 よく褒めてくれたし、 誰にでも笑いかけてくれた。 でも、前の顧問に似て、 好き嫌いが激しい人だった。 それと良く、 「アホ」「バカ」「おまえ」 って、大阪の人間だし、ネタだけど、 何度も言われるのは少し辛かったな…
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