ワンコは人気者

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ワンコは人気者

週明け 「眞子先輩!おはようございます」 「おはよ」 エントランスで待っていた涼太と並んでバス停に向かう 「眞子、おは〜」 知夏も涼太に慣れたのか ブラックな笑顔を向けられることがなかった 相変わらず混雑しているバスに乗ると 変わらず涼太は支えとなってくれる 「朝からご馳走様」 校内の分かれ道で涼太に手を振った後で隣に並んだ知夏は 開口一番そう言って笑った 「初彼氏になりそう?」 「ま、まだそんなんじゃないからっ」 「まだってことは、そのうちだね」 「・・・っ」 何も言い返せなかった 確かに『好き』だと告白された 抱きしめられてドキドキもした 私は涼太のことが好きなんだろうか? 頭の中で考えても答えなんて出るはずもなくて ただ・・・ 今まで告白してきた人に必ず持った嫌悪感は 涼太にはなかった 。 体育祭へ向けて 部活動は週末限定になり 去年の忙しさを思い出して 気合を入れるつもりが ブロックに分かれての応援合戦も 二クラスの中から選抜された人だけの練習だし 巨大パネルアートも二年生の仕事だから 暇を持て余すことになった 実行委員の仕事も担当の先生によって振り分けられたものばかりで 女子は当日の記録係がほとんど 男子も当日の競技サポートのみで 三年生の実行委員は名ばかりの お気楽なもののようだ
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